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医療機器開発推進研究事業(AMED)中間評価で継続可の成績

国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の医療機器開発推進研究事業「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)中性子発生装置に関する研究開発」の中間評価(ヒアリング)を受け継続可の成績を得ました。当事業は、新たな加速器型中性子発生装置開発※1 を産学連携で強力に進めている名古屋大学が主担当として採択されており、岡山大学は非臨床生物試験を分担しています。この度、「研究継続可」との中間評価結果をいただき、平成30年度より、いよいよ岡山大学が担う非臨床試験に進むこととなりました。名古屋大学の加速器型中性子発生装置は7月には正式に中性子の発生を確認できる予定です。

 

※1)加速器型中性子発生装置
これまでのBNCT臨床研究などでは、主に、原子炉を用いて中性子線を取り出し治療に用いてきました。これでは、病院内に設置ができず、BNCTが広く普及することが難しい状況でもありました。治療に必要な、熱中性子や熱外中性子と呼ばれる、エネルギーが低く正常な組織や細胞へのダメージが限定的ながら、しかし治療には有効な中性子線を、加速器型中性子線発生装置を用いて、取り出し治療に用いる取り組みが始まっています。すでに、ひとつのタイプが医療機器として承認を取得する目的で、臨床試験が進められており、期待が集まっています。名古屋大学が、研究開発中の装置は、純度が高くエネルギーの低い中性子線の発生が多く、患者の負担が少ない装置になると期待されています。また、必要な電力消費も少なく、省エネ・低コストの装置であると考えられます。

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