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岡山大学病院、がんゲノム医療中核拠点病院に選定

がん患者の遺伝子情報に基づき、最適な薬品や治療法を選ぶ、がんゲノム医療の中心的な役割を果たす「がんゲノム医療中核拠点病院」として、岡山大学病院が選定されました。
( 岡山大学HP News → 岡山大学病院が厚生労働省指定「がんゲノム医療中核拠点病院」に選定 – 国立大学法人 岡山大学 (okayama-u.ac.jp) )
NTRCは、この「がんゲノム医療」が将来、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)に適用できるようになることを期待しています。現在のがん治療では、集学的治療※1 が標準治療と考えられています。NTRCでは、研究で得られた科学的な知見を、臨床部門と密接に連携し情報共有することで、BNCTの治療上の位置付けを明らかにし、がん患者さんの遺伝子情報に基づいた Precision Medicine※2(精密医療)BNCTを推進して行きます。

 

 

※1)集学的治療
がんの治療法としては、主に、手術治療、放射線治療、薬物療法などがありますが、これらを単独で行うのではなく、がんの種類や進行度に応じて、さまざまな治療法を組み合わせた治療を行う場合があります。 これを集学的治療といいます。(出典:国立がんセンター がん情報サービス用語集)

 

※2)Precision Medicine(プレシジョン・メディシン)
日本語では、精密医療と訳されます。患者の個人レベルで最適な治療方法を分析・選択し、それを施すことを表します。最先端の技術を用い、細胞を遺伝子レベルで分析し、適切な薬のみを投与し治療を行うことを指しています。2015年1月20日のオバマアメリカ合衆国大統領の一般教書演説において、“Precision Medicine Initiative”が発表され、世界的にも注目されています。プレシジョン・メディシン(Precision Medicine)と類似した、言葉としてPersonalized Medicine(個別化医療)があります。(出典:Wikipedia)
プレシジョン・メディシンを個別化医療と誤訳する場合がありますが、両者は違うものです。NTRCでは、プレシジョン・メディシンとは、患者を遺伝子レベルで分析して、いくつかのサブグループに分類し、この遺伝子背景が近いサブグループ単位で、疾患の予防や治療に取り組むことと考えます。例えて言えば、スーツ(背広)を購入する時に、いわゆる「量販店」で、多種類の選択肢から自身の体格や体型に合う型番を選び、その中から好みにあったものを選択するイメージを考えています。これは、採寸から縫製まで完全オーダーで購入するのに比べて、自身にピッタリのものを安価に購入できるメリットがあります。

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